読書会で紹介された本 その12
『読書嫌いのための読書会』in 広島
第12回 が終了しました。
【今回紹介された本】
『サンクチュアリ』池上遼一 , 史村翔
これを読んで血がたぎらない男はいない、と思えるほどカッコいい男たちのお話。
日極の道を選んだ男と、政治家を目指した2人の男。
光と影のように対極的でありながら、日本を変えたいという思いは同じ。
20年以上前の作品ながら、憲法改正や政界再編など今の日本でも騒がれている問題が描かれています。
カッコいい男とは?
カッコいい生き方とは?
の1つの答えを提示してくれる素晴らしい作品です。
『白洲次郎 占領を背負った男』 北 康利
連合国軍占領下の日本で吉田茂の側近として活躍し、終戦連絡中央事務局や経済安定本部の次長を経て、貿易庁長官などをを務めた人物。
敗戦した日本において、「従順ならざる唯一の日本人」と言われるほど、GHQに盾つくタフネゴシエイターとして活躍した。
エピソードや名言がいくつも残っており、
アメリカ人に英語の上手さを褒められた時も、
「あなたももっと練習したら上達しますよ。」
と切り返したり、
「われわれは戦争に負けたが、奴隷になったのではない。」
と、日本人としての誇りを失わずにあくまで自分の意志を貫いた信念の人でもあります。
こちらも、カッコいい男の1つの答えですね。
『考えない練習』小池 龍之介
お坊さんが教える、悩みを取り除くための実践書。
イライラや不安は、練習で直せるのだということが斬新でした。
考えすぎてストレスを溜め込んでいる人は1度読んでみるといいかもしれません。
感情と欲望の関係を仏教の煩悩と関連付けて話したり、ところどころに仏教のメソッドが散りばめられています。
ただ、私は考えなさすぎなので、もうちょっと考える練習をした方がいいなと感じました。笑
『ジキル博士とハイド氏』
ロバート・ルイス スティーヴンソン (著), リュドヴィック ドバーム (イラスト)
今回の『読まない読書』の枠はこちらです。
1885年当時まだマイナーだった、多重人格をテーマにした作品。
その後、そのテーマは様々な作品で取り扱われるようになりました。
本作品は、おどろおどろしいドバームのイラストと謎めいたシナリオが人間の奥にある、欲望や闇を見事に映し出しています。
もちろん話の内容は、なんとなく謎の答えを知っていたのでインパクトはありませんでした。
ですが、当時のイギリスではこのような話が生まれるような奇怪な雰囲気があったんだろうなあ?
と想像すると、いまにも通ずるところがあるな、と感じました。
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